矯正のすすめ susume
なるべく抜歯をせずに矯正を行う
昔の治療技術では、矯正治療において抜歯は付き物でした。
現在の医療技術では、ほとんどの場合において抜歯をせずに治療することができます。
しかしながら、多くの医院で未だに抜歯が推奨されているのが現状です。
歯は失ってしまうと二度と元に戻すことはできません。
歯を抜くことで、矯正の効果が高まるのであれば抜歯も一つの手段となり得るのですが、実は歯を抜かないで行った方が術後の安定が見込めることがわかっています。
矯正治療を行うメリットを列挙してみると、以下のようになります。
- 治療期間の短縮
- 顎関節症の改善
- 虫歯になりにく、歯周病になりにくい
- 肩こり、頭痛の改善
- いびき、睡眠時無呼吸症候群の軽減及び改善が期待できる
- 矯正治療後の後戻りが少ない
- 歯のすり減り、くさび上欠損の予防
- 根本的な原因を解決しやすいので、後戻りがしにくい
- 顔の非対称性を軽減される
- 成長期の子供でアゴの成長を阻害しない
- 子供の矯正には理想的
- 審美的に綺麗
この様に、抜歯をせずに治療を行うことはメリットばかりです。
特に術後の安定や成長の阻害をしないという点は、高額かつ長期的な視野が要求される歯科矯正においては最重要視されるべきものだと思います。
できるのならば、抜歯をしない手段を選ぶべきであると考えます。
情報提供をしっかりと受ける
インフォームドコンセントという言葉が認知されるようになってきましたが、これは矯正治療にも当てはまります。
高額であることはもちろん、いい加減な治療を行えば将来の健康にも関わってきます。
虫歯や軽度の歯周病は口内だけのトラブルですが、歯周病の悪化は糖尿病などの全身疾患のリスクとの関連性がわかってきていますし、噛み合わせの悪化は自律神経のトラブルと大きく関係しています。
もちろん治療しないよりは良い場合がほとんどですが、そういったことを頭に入れ、しっかりと情報提供を受けることが大切です。
今の歯並びの問題はどこにあるのか、どういった動かし方をすれば理想的な並びになるのか、そのための治療法は何なのかという当たり前の情報をしっかりとわかりやすく伝えられることが良い歯医者の条件です。
信頼できる歯医者を見つけることができれば、矯正治療は半分成功したと言っても過言ではありません。
審美性ではなく、機能改善を第一に謳っていること
矯正治療を行うことを考えていらっしゃる方のほとんどは、見た目の歯並び、噛み合わせのバランスを美しくすることを第一優先に考えていらっしゃると思います。
もちろん、見た目を美しくすることは大変重要なのですが、最も重要なのは機能改善です。
機能改善を重視し、本質的な問題解決を行う治療を行えば見た目の美しさも自然とついてきます。
最近では、矯正治療で見た目だけを重視して改善し更に、ホワイトニング等で審美性のみを追求するあまり、機能が疎かになってしまい生活に支障をきたしてしまっている患者様の事例をよく見かけます。
矯正治療は非常に専門性が高い治療です。
インプラントやホワイトニングと違い、矯正歯科のみで独立開業している医師が多いのはそのためです。
機能改善にしっかりと重点を置きそういった症例をこなしている、すなわち自分と近い症例を持って説明してくれる医院、医師を選ぶことが大切です。